勝手な約束

透「ここが大切な場所か?」

霊夢「そうよ。」

子供「お母さん。あれ 買ってよ~~。」

男「安いよ、安いよ~」

女「今日は、お野菜が安くなってますよ~!」

霊夢と一緒に来た場所は人間の里と呼ばれる場所だった。

透「たくさん、人間が…人間じゃない人もいるな。」

霊夢「この幻想郷に住む者の生活に必要な物がある場所だからね。……私達も行くわよ。」

透「え?」

霊夢「ちょうど、味噌と野菜が無くなったのよ。あとお米も。」

透「……分かった。荷物持ちだな?」

霊夢「その通り♪」

犬の獣人「あれ?博霊の巫女さん!? いらっしゃい、今日は魚が目玉っス!!」

霊夢「あら そうなの? ちょっと見せてもらおうかしら。」

犬の獣人「ん?……そっちの旦那は?彼氏っスか?」

霊夢「…っ、違うわよ。こっちは居候よ。……ごめんね。今日はやめとくわ。」

犬の獣人「はぁ、そうっスか。」

透(…? 今、辛そうな顔をしたか?)

その後、買い物先の店でも……

狐の獣人「あら~? 霊夢ちゃん。男の子と一緒なんて珍しい~じゃない? もしかして、好い人?」

猫の獣人「霊夢さ~ん、美味しいお野菜ありますにゃ~~♪」

霊夢「ちょっと見せてね。」

透「猫なのに野菜?」

猫の獣人「ふにゃ? 変ですか?」

透「いや、なんか猫に対するイメージが崩れた。」

猫の獣人「にゃ?……あなたは、霊夢さんの恋人ですかにゃ?」

透「恋人? そんな立派な者じゃないさ。俺は居候だよ。」

猫の獣人「でも、頑張って下さい。」

透「なにを?」

猫の獣人「だって、今日の霊夢さん、今まで見た中で一番楽しそうですにゃ♪ それって、貴方がいるからじゃ…ないですかにゃ?」

霊夢「ねぇ、この野菜 頂戴。」

猫の獣人「あっ はいはい。毎度ですにゃ。」

霊夢「さっ 次に行きましょ。透。」

透「…あぁ。猫の商人さん」

猫の獣人「何ですかにゃ?」

透「過大評価し過ぎだよ。」

猫の獣人「にゃ?……ふふ、猫の勘は当たるものですにゃ♪」

霊夢「何の事?」

透「いや 何でもないよ。」

猫の獣人「お気をつけて下さいにゃ。」

狼の妖怪「いらっしゃい。今日は何キロにします。」

霊夢「そうねぇ。30キロぐらい頂戴。」

狼の妖怪「へい 毎度!」

透(狼が米屋……)

霊夢「透 受け取って。」

透「あぁ。」

狼の妖怪「おっ 坊主が持つのかい? ほらよ。」

ズシッと米袋を渡されながら

狼の妖怪「坊主 いい女をゲットしたな。」

透「!?」

囁かれた。

透「何を言ってるん…」

狼の妖怪「照れるな!照れるな!」

透「痛でー!!」

背中を叩かれた。

霊夢「何をしてるの? 早く次の店に行くわよ。」

狼の妖怪「おぅ! また来いよ!」

女の幽霊「いらっしゃいませ。」

霊夢「これ 一杯にくれる?」

女の幽霊「毎度 ありがとうございます。」

透(幽霊の……味噌屋……)

霊夢「ありがとね。」

女の幽霊「いつもありがとうございます。」

霊夢「これで……全部揃ったわね。帰りましょうか?」

透「あぁ そうだな。」

博霊神社に帰って行った。

霊夢「ねぇ 透?……今日は楽し、かった?」

透「楽しかったぞ。太陽の畑は綺麗だったし、里にあんなにたくさんの人がいる事にも驚いたしな。」

霊夢「そう、良かったわ。」

透「驚いたと言えば……まさか、霊夢の恋人に間違われるとはな。」

霊夢「っ! そ、そうね。まったくいい迷惑よ。」

アリス「やっと…」

魔理沙「見つけたぜ!!」

霊夢魔理沙!?」

透「アリス?」











透「霊夢 いい加減に機嫌を直せよ。」

霊夢「私は機嫌良いわよ。」

透「そうかよ。」

さて、霊夢の不機嫌については、数時間前に戻る。

魔理沙&アリス「霊夢!」

霊夢「な、なに!?」

魔理沙「明日、」

アリス「透を」

魔理沙「借りてくぜ!」
アリス「借りるわよ!」

霊夢「……はい?」

魔理沙「じゃあな!」
アリス「じゃあね!」

二人は言う事を言ったのか霊夢の返事を聞かずに帰っていった。

透「な、なんだったんだろうな?……霊夢?」

霊夢「むぅ……」








なんて事があった。

透(な、なんなんだ!? この空気は!?)

霊夢「透。」

透「な、なんだ?」

霊夢「明日、帰ってくるよね?」

透「当たり前だろ。俺はここの居候なんだから。だから、そんな悲しい顔すんなよ。」

霊夢「なっ!? そんな顔をしてなんかないわよ!」

透「じゃあ、見ま違いかな。……明日は疲れそうだからもう寝るよ。」

霊夢「そう おやすみ。」


透は寝室に向かって行った。

霊夢魔理沙達何をするつもりかしら?」

里でもそうだったけど、なんで透の事でこんなに動揺するなんて……

霊夢「ホントにらしくないわね。」