幻想郷名所(パート3)

透「すげぇな。」

霊夢「どう?綺麗でしょ?」

ここは、幻想郷の何処かにある草原に俺と霊夢は来ていた。

?「あら?巫女と人間が来るなんて珍しいわね。」

不意に声をかけられた。

霊夢「えぇ。ピクニックに来たんだから、邪魔しないでよ。幽香?」

幽香「ゴミをちゃんと持ち帰り、花を傷付けないなら良いわよ。……そちらは?奴隷?」

幽香と言われる女性が俺を見ながら霊夢に質問してきた。

霊夢「ち、違うわよ! 彼は透。今は居候中の外から来た人間よ。…ほら、透も挨拶しなさい。」

(俺……居候の身分だったんだ。)

透「初めまして、天川 透だ。見ての通りの人間だ。」

幽香「人間?……私は風見 幽香よ。この太陽の畑の管理者みたいな者よ。」

幽香を良く見ると明るい感じの服を着ていて、妖精には見えない。

透「幽香は、魔法使いか何かなのか?」

あまりに人間である俺達に似ていたからそう聞いてしまった。

幽香「魔法使い?……フフ、違うわよ。私は妖怪よ。」

透「妖怪!?」

幽香「そうよ。あなたを食べてあげようかしら?」

霊夢幽香!!いい加減にしなさい!…透、下に降りて早く食べましょう。」




幽香(あらあら、悪戯が過ぎたかしら。でも、あの霊夢があんな反応するなんて……脈ありかしら。)

幽香は、花畑に降りて行く霊夢達を見送った。







下に降りると花の匂いに包まれながら、昼食をとった。 中身は霊夢が作ったおにぎりや卵焼き、唐揚げなど弁当だと言い切れる立派な弁当だった。

透「こういう所で食べるご飯も格別だな。」

霊夢「場所のおかげ?」

少し霊夢が不機嫌になっていた。

透「場所もそうだけど、朝も言ったとおり、霊夢の料理は旨いぞ。」

霊夢「そ、そう? ありがとう。」

何か今度は急に機嫌が良くなった。

透(場所のせいかな?)

透「場所と言えば、どうしてここは太陽の畑って言うんだ?」

霊夢「え?…あぁ、それは夏になると、ここら辺一帯が向日葵畑になるからよ。」

透(だから、太陽の畑か。…納得がいく理由だな。)

透(花を見ながら、食後のお茶を楽しむ。平和だな。)






霊夢「さっ、そろそろ行きましょうか。」

透「ん?今度は、何処に連れていってくれるんだ?」

霊夢「幻想郷で生きていくのに大切な場所よ。」

透「へぇー。そんな場所があるんだ。」



幽香「出発するのは少し待ちなさい。」

太陽の畑から出ようとすると、幽香がやってきた。

霊夢「何よ?」

幽香霊夢に用は無いわ。透に話があるの。」

透「なんだ?」

幽香に誘われ霊夢から離れる。

幽香「透に忠告しておくわ。 霊夢と一緒にいない方が良いわよ。」

透「どういう意味だ?」

幽香「透からは、妖気に近いものを感じるわ。あなた、自分の事、人間って言ってるけど……妖怪かもしれないわよ?」

透「……まさか。俺は生まれも育ちも外の世界だぞ?……気のせいなんじゃないか?」

幽香「私は、人を不機嫌にするのは好きだけど……嘘は言わない主義よ。まぁ、信じるか信じないかは…あなたの自由よ。」

霊夢「透ー。まだ~?」

透「……忠告はありがとう。でも、霊夢には恩があるしな。暫くは行動を一緒にすると思うぞ。」

幽香「それも、あなたの自由よ。…せいぜい頑張りなさい。……いろいろと。」

幽香の言葉を聞いて霊夢の所に戻った。

霊夢「用ってなんだったの?」

透「あぁ……俺のこと気に入ったから夏においでだってさ。」

霊夢「ふぅん。そうなんだ。」

透「それより、早く行こうぜ。その大切な場所に。」
霊夢「それもそうね。じゃあ行くわよ。」

透(……妖怪、か。)











魔理沙「紅魔館にはいなかったな。」

アリス「どうして、紅魔館に来たの?」

魔理沙「いや、勘だけど?」

アリス「はぁ~」

アリス(駄目ね、これ。)

魔理沙「よし、次は山に行こうぜ。」

アリス「山に?」

魔理沙「山でピクニックなんてやってるかもしれないだろ?」

アリス「………まぁ、いいわ。とりあえず行きましょう。」

魔理沙「おぅ。出発だぜ!」