これでも、紅魔館の主ですから。

フランが撃ち続け、透が避け続ける展開が続いてた。

フラン「う~ん……なんか物足りないなぁ。……そうだ!コレを使えば、」

フランが持ち出したのはスペルカード。

フラン「おいで。レーヴァテイン!」

カードが光り右手には、昼前に見た紅い剣が握られていた。

フラン「トオル……一緒に楽しもうね。」

透「また、あの剣か。………なにっ!?危ね!!」

フランは、高速で移動し透に切りかかったが、それを何とか回避した。

フラン「まだまだ、行くよ!」

フランの剣技は未熟であり、回避は容易い。しかし、技の出が速かった。

透「くっ。」

そして、透は慣れない空中戦により……

透(バランスが!?)

フラン(崩れた!?)

フラン「隙アリ!!」

その隙をついてレーヴァテインを横に振った。

透「なんの!!」

手を下に向けて弾幕を撃つと…透の体はその場で上昇しレーヴァテインを避けた。

フラン「うそ……避けたの?」

透(い、今のは危なかった。)



フラン「やるじゃない、トオル!」

透「そりゃ、どうも。」

透(今の調子で、)

フラン「これなら、どう?」

透「なっ? 弾幕!……うわっ!!」

また、レーヴァテインで来ると思っていたから予想外の弾幕により、当たってしまった。

それでも、何とか地面に落ちずに耐えられた。

透「いててて………ん?」

レーヴァテインが目の前にあり、フランは…

フラン「うふふ、私の勝ちー!!!」

笑っていた。

透(まさか、思いついた直後に負けるとはな……)

レミリア「そこまでよ。……フラン、楽しめたかしら?」

レミリアが間に入って来た。

フラン「お姉様。……うん、トオルとは初めて遊んだから楽しかったよ!!」

透「まぁ、楽しんでもらえたなら、それで良いか。」

レミリア「ふふ、トオルもフランの遊び相手をしてくれて礼を言うわ。……さっ、霧が消えるから中に入りましょう。」

透「はぁ~…しかし、疲れたな。」

レミリア「そう言うと思って、咲夜にお茶の準備をさせておいたわ。」

透「おっ、気が利くな。」

レミリア「これでも、紅魔館の主ですから。」


フラン「お茶、お茶~♪」

フランは、テラスに飛んで行くのを見て俺とレミリアもその後に続いた。

魔理沙「帰って来たな。」

アリス「お疲れ様。」

小悪魔「お怪我はしてないですか?」

咲夜(私のセリフ、盗られた。)

パチュリー「……。」

テラスから中に入ると、出迎えをされ、さっきの勝負の話し等をしながら時間が過ぎていった。






 太陽が沈み始めた頃。

魔理沙「さて、私らはそろそろ退散しますか。」

アリス「そうね。」
透「そうだな。」

レミリア「そう? それじゃ…」

魔理沙「あぁ、別に見送りとかはいいぜ。 そこから出てくから。」

魔理沙はテラスまで歩き、箒に跨がって外に出た。
俺とアリスもその後に続いて外に出る。

魔理沙「また、来るぜ。」

アリス「お邪魔したわね。」

透「旨い料理とお茶、ご馳走様。」

レミリア「どういたしまして。」

フラン「ばいば~い。」

咲夜「お気をつけて。」

パチュリー「じゃあね。」

小悪魔「また、来て下さい。」

帽子を被った女性「さよう~なら~~。」

紅魔館メンバーと挨拶をして俺達は紅魔館から出ていった。
その後、魔理沙達とも別れ、博霊神社に帰った。












透(そういや、あの帽子を被った人は誰だったんだ?)







――紅魔館――

フラン「あ~あ、帰っちゃった。」

美鈴「そうですね。」

咲夜「あら?いたの、美鈴?」

美鈴「いましたよ!さっきだって、一緒にお客様を見送ったじゃないですか!?」

紅魔館メンバー(……そうだったけ?)