あなたを殺す世界よ

霊夢?「……」

何だか、霊夢の様子がおかしい気がする……

魔理沙「お前……本当に私が知ってる霊夢か?」

霊夢?「……ふぅ。魔力の供給を切られちゃったわね。」

魔理沙「魔力の供給?……一体、何の事を言ってるんだ?」

霊夢?「こっちの事よ。
それより、魔理沙。ここが何処だか知ってる?」

魔理沙「…知らないね。こんな、気味が悪い所。」

霊夢が近付いて来た。

霊夢?「そう。なら、教えてあげるわ。

※注意。ここから、少しグロテスクな文章があるので気をつけて下さい。

そっと、霊夢の手が私の肩に置いた。

魔理沙「え?」

驚くな。って、言う方が無理だろ。よく見れば、霊夢の手が浮いていて…私の肩が……落ちていた。

霊夢?「ここは、あなたを殺すための世界よ。」

霊夢は優しい声で、顔に血をつけながら言ってきた。

魔理沙「ああぁぁぁ!!!」

マズイマズイマズイマズイマズイとにかく!マズイ!!
こいつは、私が知ってる、博霊 霊夢じゃない。 霊夢の姿をした何かだ!!

私は、急いでその場から離れようとした。箒は……無い。
だったら、走って…

魔理沙「え?……っ!?」






私は、また、驚いた声を上げてしまいながら、倒れてしまった。
私は、倒れたまま、霊夢がいる方を見た。そこには……私の左足を持ちながら、舐めている霊夢がいた。

霊夢?「うん。やっぱり、魔理沙の血は美味しいわね。……肉も美味しいかしら?」

霊夢は冷たい目で、そして、とても嬉しそうな声で私を見た。

魔理沙「ひっ!…い、嫌!……待ってよ!こんなの……こんなの絶対におかしいぜ!?」

霊夢?「駄目よ。言ったでしょ?ここは、あなたを殺す世界なのよ。 この世界で、あなたの常識は無いわよ。」

魔理沙「そ、そんな……」

あっ、駄目だ。血が抜けて、眠くなって……

霊夢は、魔理沙を抱き上げようと手を伸ばした……が、その手は魔理沙を掴めなかった。

?「危ない危ない。……もう少しでこの子を死なすところだったわ。」

霊夢?「もう、来ちゃったの?……つまらないわね。」

?「悪いわね。透が、この子が起きて欲しいと思っているからね。私も動けたわ。」

霊夢?「そっ。まぁ、今回は試運転みたいなものだし。 私は消えるわ。……良いでしょ?」

?「えぇ。でも、腕と足は置いて行ってね。」




霊夢は、残念そうな顔をして、魔理沙の腕と足を置いて去っていった。


魔理沙「あ、あんたは誰?」

自分を抱き上げてる、女性に私は声をかけた。

?「そうねぇ。吸血鬼のお姉さんよ。」

そう言うと、女性は私を地面に降ろし、腕と足を拾って、私にくっつけた。さらに、頭に手を置いて……

?「覚めなさい。」

不思議と体のだるさや恐怖心が消えていった。

?「さて…と、魔理沙。簡単な説明をするわ。これは、透のスペルカードの力の世界よ。
この世界は…」

それから、私は、この世界についてや効果を教えてもらった。

あれ?……何だか、また…眠くなってきた。

?「これで、お別れね。
あなたがもう、この世界に来ない事を祈ってるわ。」

魔理沙「待って…あんたの名前……は?」

?「フフ。…香織よ。」

魔理沙「香…織……」

そうして、私の意識は途絶えてしまった。






――居間――

魔理沙「ん?……眩しい。」

太陽の光りの眩しさに、そのまんまの感想を言ってしまった。

透「魔理沙!? 起きたのか!」

魔理沙「よぉ。透。 なかなか、キツイ……スペルカードだったよ。」




俺は、魔理沙の言葉を聞きながら、霊夢ルーミアを急いで起こした。

霊夢魔理沙!!」
ルーミア魔理沙~!!」

二人は起きてる魔理沙を見ると泣きながら抱きついた。

何か、微笑ましいな。魔理沙も嬉しそうだし。

魔理沙「ははっ! お前ら苦しいってば!!」

霊夢「だって、魔理沙が起きないからでしょ!?」

ルーミア「何か、嫌な夢でも見てたの? 苦しそうにうなされていたんだよ?」

魔理沙「夢……あっ! そうだった!! 透に伝言を預かったんだった!!」

透「俺に?」


魔理沙、説明中………

透「なるほど。相手の意識をカードの世界に入れて、俺がイメージした事を見せるのか。」

魔理沙「簡単に言えば、そういう事だぜ。今回は、イメージが無かったから、私の恐怖心を倍増した世界になったんだ。って、言ってたぜ。」

透「イメージ……か。」

魔理沙「でも、あれは本当にヤバイぜ? 私も死ぬと思ったから。 香織さんは、透は優しいし使い方を間違えないから、大丈夫だ。って言ってたぜ。」

透「香織…か。話しの容姿を聞くと姉貴にそっくりだな。」


話し合いは、その日の昼過ぎまで続いた。

霊夢「縁側で飲むお茶は、美味しいわね。」

魔理沙「日本人なら、やっぱり緑茶だぜ。」

透「魔理沙は、日本人だったのか……」

ルーミア「お茶じゃなくて、食べ物が欲しいな~~」

午前にあんな事があったため、昼はみんな、のほほんと過ごしていた。

?「ルーミアー! やっと、見つけたわよ!!」

そこに、平和を壊す来訪者が現れた。

透「平和って、昔から唐突に壊されるもんだよな。」