あたいが勝つ

ルーミア「え?」

透「誰だ?」

魔理沙「馬鹿が来たぜ。」

霊夢「えぇ。来たわね。」

そこに、現れたのは、自分を倒した人間を探していた妖精……チルノだった。

ルーミア「チルノちゃん! どうしてここに?」

チルノ「ルーミアが別れて探そうって、言ったでしょ!!」

ルーミア「そ~なのか~~」

チルノとルーミアが話している横で……

透(なぁ、あの青い妖精みたいのは、誰なんだ?)

霊夢(湖上の氷精 チルノよ。)

魔理沙(またの名を……)

霊夢(幻想郷、最強の…)
魔理沙(幻想郷、最強の…)

透(最強!?)

霊夢(馬鹿よ。)
魔理沙(馬鹿だぜ。)

縁側から、ずっこけてしまった……この瞬間、ひそひそ話終了

透「何だ、馬鹿か。」

チルノ「ちょっと、そこの人間!!」

透「ん?何だ?」

あれ? 何かあのリボン見覚えが……

チルノ「あたいの事を馬鹿って言った!?」

透「いや、違うぞ。」

チルノ「そう?…… なら、良いわ。」

本当に馬鹿らしい。

クイクイ

ルーミアに服を引っ張られた。

ルーミア(ねぇ、透?)

透(なんだ?)



ルーミア(もしかして、私と会うよりも先に、チルノちゃんに会った?)

透(いや、無いと思うぞ。)

ルーミア(会話じゃなくて、頭をぶつけたとか……)

透(頭?)

透「…………あーー!!!」

霊夢魔理沙ルーミア&チルノ「?」

透「再現VTR、どうぞ。」




――透、落下中―――

透「何が、八雲一家の幻想郷の旅だ!! このままじゃ、死んじまうだろ!?」

?「あったいは~♪ 幻・想・郷いち~♪ 最強な~♪」

何か、歌いながら飛んでいるなぁ。 しかも、この角度は……
ぶつかるな。

透「おい。お前~~」

?「?……上から、声が?」

こっちを向いた瞬間
……ゴッツン!!!

そこから、意識を取り戻した時は、ルーミアがいた。


透「以上。再現VTRでした」

チルノ「じゃあ、あんたがあたいを倒した人間!?」

透「倒したどうかは知らんが……これで、たんこぶの謎は解けたな。」

チルノ「たんこぶは、どうでも良いわ! 覚悟しな!!」

透「どういう、こった?」

ルーミア「実はね……」



ルーミア説明中……

霊夢「要は、透をギッタンギッタンしに来たのね。」



魔理沙ルーミアは、どうしてチルノに透の事を教えなかったんだ?」

ルーミア「ん~~、透に会いに行く言い訳が欲しかったからかな~~?」

透「別に会いに来ても良いぞ。友達なんだから、会うための理由なんて要らないだろ。」

ルーミア「会いに来ても良いの?」

透「あぁ。いいぞ。」

ルーミア「わ~~い♪」

本当に嬉しそうだな。

チルノ「あたいを無視するなぁーー!!!」

ルーミアの笑顔で、すっ……かり忘れてた。

チルノ「人間!……あたいと勝負だ!!」

透「人間って、言うな!!
俺には、透って立派(?)な名前があるんだよ!」

チルノ「じゃあ、透! あたいと弾幕勝負だ!!」

透「望むところだ!! 半日の特訓の成果をみせてやる!」

ルーミア「大丈夫かな?」

魔理沙「午前の動きを見るかぎり、透は大丈夫だろ。」

ルーミア「違うよ。心配なのは、チルノちゃんだよ。」

霊夢「馬鹿妖精?」

ルーミア「うん。もし……透がスペルカードを使ったら、チルノちゃんは大丈夫かな? 魔理沙みたいに強くはないんだよ?」

霊夢「大丈夫よ。」
魔理沙「大丈夫だろ。」

ルーミア「どうして?」


ルーミアは、二人を見ました。二人は、「そんなことか」って、顔をしていました。

霊夢「透は、真面目だし、優しいわよ。」

魔理沙「そうだな。 悪人って、キャラじゃないもんな。」

そんな、二人の顔を見て…

ルーミア「うん!………二人ともー!頑張れーー!!!」

透「任せろ!」
チルノ「あたいが勝つ!」


霊夢「それじゃ、透の…」

ルーミア「初めての弾幕勝負ぅ~~」

魔理沙「レディ……ファイトだぜ!!」

バッ!

霊夢達の掛け声を合図に俺達は距離を取った。

チルノ「喰らえ!」

氷りの様な弾幕が、文字通り降ってきた。

透「そんな、濃度の弾幕じゃあ……簡単に避けれる!!」

やっぱり、一人だと、弾幕の濃度は全然違うな。

弾幕を避けながら、空中にいるチルノに接近する。

透「今度はこっちの……番だぜ!!」

チルノに向かって、弾幕を撃った(思えば、俺の弾幕の色って……黒いな。)

魔理沙「私のセリフを真似るなーー!?」

霊夢「別に良いでしょ。 そんなこと。」

ルーミア「弾幕勝負は、始まったばっかりなんだよ~~」